アメリカビザ解説
トランプ政権の移民法改訂
8月2日トランプ大統領がRAISE Act支持を表明した。
RAISE Act (Reforming American Immigration for a Strong Economy) とは本年2月に共和党上院議員によって提出された法案で、要約すると「アメリカ人の雇用保全・拡大と節税のため、年間のグリーンカード発給数(約100万)を半分に削減する。」と云うものである。また、「審査にポイント制を導入することで、能力の高い外国人を選別する意図」もある。英国は既に数年前にポイント制を導入している。
以下はそのポイント制の質問項目である。
・年齢 (35歳)
・学歴 (日本の大学卒)
・英語力 (Good:5段階の3番目)
・予定年収(10万ドル)
例として上記括弧内の条件で試算すると、合計は28ポイントになる。申請要件を満たすためには30ポイント以上が求められる。
その他の項目として、「135万ドル以上の投資で6ポイント、ノーベル賞(或はそれに匹敵する賞)を受賞している場合は25ポイント」と云うのもあるが、あまり現実的ではない。最初の関門通過のためには、いずれかの項目での上積みが必要である。
この法案が成立するためのハードルは決して低くないが、大統領が支持を表明したことで、前に進むかも知れない。また、このことは移民法に対する現政権の考え方を良く顕している。
2017年8月17日