アメリカビザ解説

 


ビザと滞在資格

 

 アメリカへの入国の可否は税関・国境警備局の審査官により決定されます。この時点で滞在資格と滞在可能期間が確定します。入国許可を取得するためには、アメリカ国外の大使館・領事館で発給されるビザが必要です(ビザが免除されるケースを除く)。ビザの有効期限と滞在可能期間は別物で、ビザは入国日当日に有効であればその役割を果たすことができます。また、ビザはアメリカ入国に必要な要件の一つでありビザを所持していても入国が認められないこともあり得ます。
 一方、アメリカ国内で滞在資格を取得済みであっても、一旦アメリカを出国すると再入国に際してはビザが必要になります。

 

 具体的な例で見てみましょう。
 有効なB1ビザ(短期商用)を所持し、無事入国が許可されると滞在資格(B1)と滞在可能期間が確定します。これによりB1で許される活動ができることになります。滞在資格と滞在期限はI-94に明示されますが、慣れ親しんだ紙による交付は2013年に終了し、代わりに税関・国境警備局のサイトに自身でアクセスして印刷することになりました。こちらで手続きができます。

 

 次に、アメリカの大学を卒業しめでたくアメリカの会社に就職が決まり、移民局への申請により滞在資格をF(学生)からH1B(就労)に切り替えることができた場合でも、アメリカを出国すると、再入国のためにはビザが必要です。アメリカ国外の在外公館で手続きを行わなければなりません。一般的に滞在資格が有効であれば、通常ビザ取得は難しくありません。 但し、Eビザは要注意です。大使館・領事館に於いては、移民局許可を取得済みであっても、別途独自の審査を行いますが、少なからず不許可となっている事例があります。そうなるとアメリカに戻ることができなくなるので、ビザが許可されるかどうかの事前の見極めが重要です。

 大使館・領事館は国務省、税関国境警備局・移民局は国土安全保障省の管轄下にありますが、二つの方向から監視することによる、漏れのない入国管理業務を目指しているようです。


 

 

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