< 工房閑話 サイパン帰行 >

1.懐かしの757


 最近のパッケージ旅行は飛行機の予約確認も自分で行うらしく、指示に従ってデルタ航空のサイトにアクセスし、手続を完了したところ「アップグレードのお誘い情報」が自動的にポップアップされた。片道2,000円也で「コンフォートクラス」なる席に乗れるとのこと。エコノミー席より若干前後のスペースが広がる程度の違いのようだが、今のところ18席あるこのクラスに予約は1名しか入っていないことに魅かれ、このお誘いに乗ることにした。パッケージとは云え、個人旅行感覚である。
 デルタ航空が運航するサイパンへの直行便は一日2便。機材はBoeing 757。日本の航空会社は1機も購入しなかったため、日本の空でお目にかかることはまずない。アメリカでは、度々お世話になった同機に、期せずして成田で再会することになった。
 コンフォートクラス、席は案の定たいしたことはないが、エコノミーのみならず、前方のビジネスクラスもそれなりに塞がっているなか、ここには私を入れて二人しかいない。ささやかな満足感に包まれながら出発。
 離陸後3時間余、着陸のアナウンスのあと暫くして、すぐ下に緑の陸地(あとで確認したところ、これがあのテニアン島だった)が広がり、一瞬海の上に出る。モルジブの海にも負けない鮮やかなリーフの海を眺めながら着陸。

 

 

 

 

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