工房閑話

 

 

ZOZOチャンピオンシップ

 

 先週、日本初のPGAツアートーナメントが習志野カントリーで開催され、外国人ギャラリー対応の手伝いに行ってきた。そこで、舞台裏からこのビッグイベントを見るという興味深い経験をさせてもらった。奇跡的な復活を果したタイガーウッズはじめ、PGAツアーのトッププロが顔を揃え、ゲームの映像は世界中に配信され、日本では全試合がLIVEで放映された。トーナメント全体が異例ずくめで、チケットは本戦4日間の8万枚をふくめ、早くに完売し、優勝賞金も約2億円、2位賞金ですら1億円超と、驚きの金額である。

 

 幸運なことに、本戦前の月曜日にスキンズマッチでタイガーを間近にみることができた。同伴プレイヤーにロリー・マキロイ、ジェイソン・デイ、そして松山英樹が名を連ねたが、これはゴルフファンにとっては答えられない顔ぶれだったようだ。とりわけ、タイガーの独特の雰囲気をまとった圧倒的な存在感に、その人気に合点がいった。

 

 受け入れ側は、セキュリティー検査を課せられ(国内トーナメントには無い。PGAスタンダードと思われる)、1日当たりおよそ2万人という体験したことのない規模のギャラリーへの対応やら、また想定外の悪天候にも苦労したが、持てる力を総動員し、これらを機動的に乗り切っていった。このことは今後の運営に向けての貴重な経験になるだろう。そして首位を走るタイガーを松山が追い、マキロイがそこに迫ってくると云う、願ってもない展開は、全てのギャラリーを酔わせることになった。

 

 PGAトーナメントの舞台裏という未知の世界を垣間見ることができ、実に興味深い経験であったが、何よりも、久し振りに輝く米国を体感することができた。

 

                             2019年10月29日

 

 

 

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